インプラントと骨の反応(オッセオインテグレーション)
埋入されたインプラントの周囲ではこんな事が起こっています
骨移植などのオプション治療を伴わない場合は、インプラント埋入手術後8週間~12週でオッセオインテグレーションと呼ばれる、インプラントと骨の結合が達成されます。
この治癒期間を経て初めてインプラントに力をかけることが出来るようになります。
尚、最近の研究では、ある特定の条件さえ合えば、この治癒機関を待たずに埋入と同時に仮歯を入れることが出来る場合もあります。
以下に、わかりやすく単純化したインプラントと骨の大まかな反応の流れをご説明します。
埋入直後
インプラント埋入手術直後は、インプラントは木ネジが木にねじ込まれているように物理的な力だけで骨に固定されています。骨の表面の部分の皮質骨呼ばれる硬い部分と、骨の内部の骨髄という比較的やわらかい部分との力にたよって支えられています。埋入直後のインプラントの固定の状況を初期固定と言い、この初期固定がどの程度得られるかが埋入の成否を決定づけます。
尚、この初期固定の状態が大変良好な場合は、即時負荷と言ってすぐに仮歯を作っても問題がないとされています。
埋入から1~2週間後
この時期になると骨の内部のインプラント体と接する部分の一部では少しづつ骨の吸収が起き、ネジ山の力による支えは徐々に失われて行き、主に骨の表面の固くて薄い皮質骨との固定の力で支えられている状態になります。特にこの時期はミクロの世界では、インプラント周囲の骨は非常に不安定です。
しかし、一方では骨が吸収され、他方ではインプラント表面へ新しい骨細胞が少しづつくっついて来る時期でもあります。
埋入から4週間後
この時期は新生骨がインプラント表面へ結合してくるので、インプラントの固定力の増加が、前述の骨の吸収によるインプラントの緩みを上回るスピードで起き、インプラントが新生骨により固定されてくる時期になります。
ここまで来るとインプラントはかなり安定した状態になります。
この時期になるまでの期間はインプラントの表面構造によって左右されるため、各インプラントメーカーの最新の研究の中心は、如何にこの時期を早めるかに注がれています。当院でおもに使用しているストローマンインプラントの表面はSLAサーフェイスと呼ばれる表面構造をもち、現在のところ最も早く骨と結合出来るインプラントとされています。
欧米各国では、すでに現在日本で使用可能なインプラントよりも短期間で負荷のかけられるインプラントが使用されていますが、残念ながら日本では薬事法の関係で導入までにあと数年かかってしまいます。
埋入から8~12週間後
さらにインプラントと骨の結合が進み、咬む力に十分耐えられる結合の状態となります。多くのインプラントではこの時期を3か月とされていますが、ストローマンインプラントでは8週前後に設定されています。
臨床では、いよいよ待ちに待った歯を作る工程に入ります。
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